星に願いを・・・
壮大な宇宙にテーマを絞った随筆(エッセイ)集です

 
星に願いを・・・Part9(地球外生命) 2003/12/30
 「星に願いを・・・」も回を重ねてPart9。今回のテーマは地球外生物が存在するか?、否か?。最も 近い将来に、この問題が解決されそうな星が火星。とはいっても、氷の下に生息するような、微生物 程度の生物だと思われますが。火星以外の太陽系惑星では、条件は非常に厳しいと思われている ようです。それ程、微妙な太陽との位置関係が、生命存在のカギになっているということです。
 太陽系以外の宇宙ではどうでしょうか。「星に願いを・・・」でも、これまでに何度となく書いてきました が、夜空に輝く星は、殆どが自ら光る恒星です。これらの恒星には、地球のような固い大地と豊富な 水を持つ惑星も存在するはずです。天の川やアンドロメダ星雲など塵のような星の1つ1つに、地球 と太陽の様なベストマッチの位置関係を持つ天体が存在する確率が、0%であるとは言い切れませ ん。何と云っても、宇宙には星の数ほど、星があるのですから。
 では仮に、遠い恒星付近の惑星に知的生物が存在するとして、私たちは彼らに遭遇出来るでしょう か。問題は距離。宇宙距離の単位で1光年は、光速で1年かかる距離。仮に、太陽系から一番近い とされる「アルファ・ケンタウリ星」でさえ、無線や光ファイバーの通信をもっても4.3年かかる距離。
 「もしもし?」
 「ハイ、こちら、アルファ・ケンタウリ星」
 「こちら地球、聞こえますか?」
 「聞こえます」
 これだけの会話で17年の年月を要する世界。アンドロメダと交信すれば、「もしもし?」が相手に到 達するだけで230万年もかかってしまう。人生80年と仮定しても、この期間に宇宙人と遭遇する確率 は極めて低くなる。宇宙を語る際は、人生80年も決して長くはない。



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